「追悼」

変わらない一日は 中夜までに就寝し 初音から鶯の声で目覚める生活となりました


晩酌後ソファーでコテンとなり家内に叩き起こされることにも変わりはありませんが


その日は何度寝でか 家内もあきらめたようで

煌々とした明かりとTVの効果音で一人深夜に目覚めました


つけ放したTVから流れていたのは横田滋さんの追悼番組であり

25年もの間 戦い 苦悶された

累日の再現ドラマです


CMの多さに興ざめすることなく胸に打たれたのは

拉致被害者の本名を世間に晒すことへの是非に対し終止符を打った

ある親類の一言でありました


記憶の断片ですが・・・

「気難しく 怒ってばかりの私には 誰も近寄ってこなかった

ただあの子だけは 横に居て懐いてくれた」


それらしき心の声が 僕の中にストンと入り

得も言われぬ高ぶりを久しく感じました


災いは遠近にあります

慣れてはいけないこと

許してはいけないこと

決して 忘れてはいけないことも(S)